Ubuntuにapt-getでインストールしたnginxの設定ファイル格納先ディレクトリ/etc/nginxについて説明します。
nginx初期構成(Ubuntu)に記載したように、/etc/nginxディレクトリにnginxの設定ファイル群が格納されます。
/etc/nginxディレクトリ以下の各種ファイル・ディレクトリの概要は以下になります。
表記 ◎:必須 〇:必要性高い ×:必要性を感じない -:機能を利用する場合
名前 | 種類 | 規模による必要性 | 概要 | |
---|---|---|---|---|
大 | 小 | |||
nginx.conf | ファイル | ◎ | ◎ | nginx起動時に読み込まれる主の設定ファイル。 このファイルの設定を変更してnginxを制御します。 |
conf.d | ディレクトリ | × | 〇 | バーチャルホスト別に管理するnginxの設定ファイルを管理します。 nginx.confのinclude /etc/nginx/conf.d/*.confで指定しています。 |
conf.d/default.conf | ファイル | × | 〇 | nginxインストール時のデフォルトのserverの設定ファイル nginx.confのバーチャルホスト宣言(server定義)を外だしにして、 バーチャルホスト別に管理し易くした設定ファイルです。 ファイル名は、default.confからバーチャルホスト名.confにします。 バーチャルホスト数が多い場合には、sites-avaiableとsites-enabledを利用します。 |
mime.types | ファイル | ◎ | ◎ | MIMEタイプと対応する拡張子を定義します。 |
sites-avaiable | ディレクトリ | 〇 | × | debian系のapacheのバーチャルホストの設定方法を踏襲しています。 バーチャルホストの設定をバーチャルホスト別に定義し、格納します。 /etc/nginx/sites-enabledからシンボリックリンクを 本ディレクトリのファイルに設定します。 管理するバーチャルホストが多いnginxには必要です。 |
sites-avaiable /deafult |
ファイル | 〇 | × | sites-avaiable参照。 バーチャルホストのサンプル設定ファイル。 デフォルトで/etc/sites-enabled/defaultからシンボリックリンクを指定しています。 |
sites-enabled | ディレクトリ | 〇 | × | sites-avaiable参照。 バーチャルホストを公開する際に、sites-avaiableディレクトリに管理している バーチャルホストの設定ファイルに対して、シンボリックリンクを設定します。 本ディレクトリで管理されているバーチャルホストが、 nginxで公開しているバーチャルホストとなります。 /etc/nginx/nginx.confからinclude構文で本ディレクトリを指定します。 |
sites-enabled /default |
シンボリックリンク | 〇 | × | sites-avaiable、sites-enabled参照。 /etc/nginx/sites-avaiable/deafultファイルへのシンボリックリンク。 バーチャルホストの設定例のサンプルです。 |
snippets | ディレクトリ | 〇 | 〇 | 「snippet」は和訳すると「断片」を意味します。 その名の通りnginx.confの一部の機能設定を機能別.confで保存します。 nginx.confでinclude指定して利用します。 |
snippets /fastcgi-php.conf |
ディレクトリ | - | - | fastcgiとphpを利用する場合の 設定ファイルのサンプル。 |
snippets /snakeoil.conf |
ディレクトリ | - | - | ssl-certパッケージによって生成された自己署名証明書を 利用するための設定ファイル。 ファイルのコメントにあるように本番サーバでは使わない。 開発サーバでHTTPSを簡易に利用するのが目的 |
fastcgi.conf | ファイル | - | - | snippets/fastcgi-php.confファイルにデフォルト値でinclude定義している。 fastcgiのための設定ファイル nginx 0.8.30以上からのfastcgiの定義はこのファイルに設定します |
fastcgi_params | ファイル | - | - | nginx 0.8.30以前のnginxにおけるfastcgiを利用するための設定ファイル 本設定ファイルが存在する理由は、fastcgi設定の歴史をご覧ください。 |
scgi_params | ファイル | - | - | SCGI用のパラメータ定義ファイル |
uwsgi_params | ファイル | - | - | uWSGI用のパラメータ定義ファイル |
koi-utf | ファイル | - | - | 文字コードkoi8-r(ロシア語)をUTF-8にマッピング(変換)するためのファイル |
koi-win | ファイル | - | - | 文字コードkoi8-r(ロシア語)をwindows-1251にマッピング(変換)するためのファイル |
win-utf | ファイル | - | - | 文字コードwindows-1251をUTF-8にマッピング(変換)するためのファイル |